鳥鳥喃喃

ちょうちょうなんなん~へぼバーダーのブログ from 北海道~

サロルンカムイ~タンチョウ

道東編最後の回になります。

 

道央でも冬になれば千歳市や長沼町などタンチョウが観察できる場所はあります。でも夏場は道東ですね。

この時期は幼鳥や若い個体も見られますし、何より絵として素晴らしい。春国岱であれば、海や緑の湿原や森を配した景色の中に、白いタンチョウが映えます。釧路湿原も有名ですね。

大きくて動きも優雅だし、やっぱり注目してしまう鳥ですねえ。アイヌの言葉では’’サロルンカムイ’’で〈葦原内にいる神〉の意味だそうです。

 

 

一時は絶滅したとされたものが大正13年に釧路で生存が確認され、昭和10年に天然記念物に指定されて保護活動が始まったとのこと。近年、個体数は増えています。

 

道東を旅して印象に残ったのは鳥獣保護区が広範囲に存在すること。狩猟を禁止するのはもちろん、工作物の設置、水面の埋め立て、森林の伐採などの行為が規制されています。鳥見をしているととてもいい環境なのに「ここを工事する必要があるの?」とか「この施設はこの場所じゃなきゃダメなの?」と感じることが度々あります。

人間が生活・経済活動をする場所と、動植物や環境を保護する場所を区分けする必要性は、自然の豊かさを謳う北海道こそが発信すべきだと思います。

 

(撮影地:根室市春国岱 2022/7/19)